土地・建物の予算の出し方4

憧れの平屋住宅。
その平屋を建てるには、どのくらいの土地が必要なのか?
間取りにもよりますが、、大きなポイントとは、
「中庭」をつくるかどうか。
ここで一つ大きなポイントになります。
もし「中庭」がなければ、採光は南面から採ることになります。
リビングは当然に南面に面しており、
さらに建物の南面と道路との距離は防犯性やプライバシー性を考えれば、
一定の距離を取る必要があります。
ですので、とても広い土地が必要になります。
でも、もし「中庭」があったら、どうでしょうか?
必ずしも南面にリビングをもっていく必要はありません。
中庭を介しているので、、隣家との距離が近くても、
防犯性やプライバシー性も確保しつつ、採光をとることができます。
つまり、隣家や南面に大きな空白地帯を作らなくていいので、
土地は「中庭無し」より狭くて済みます。
さらに、「中庭ありの家」は、直射光はもちろん、
中庭から取り入れた光は壁を反射して室内へ
やさしい光として天空光を取り入れることができます。
もちろん、周辺環境の目線を気にしなくてもいいので、
カーテンレスな暮らしも実現可能です。
こうしてみると、中庭はとても魅力的ですよね。
そこで、最初のお話しに戻りますが、中庭のある平屋を建てるには、
一体どれくらいの土地の広さが必要なのか。
目安ですが、中庭が有りと、無しでは、10坪は広さが違ってきます。
仮に、延床面積27坪の3LDKの平屋を建てるとしたら、
「中庭がある家」の場合、土地の広さとしては、最低限
50坪もあれば平屋の建築は可能です。
但し、「中庭がない家」の場合、土地の広さは、それよりも10坪程度広い最低でも60坪ぐらい広さが欲しいところです。
これを土地の値段で考えると、坪単価が50万円のエリアだとしたら、
10坪×坪60万円=600万円前後違ってくるということになります。
住宅ローンでいうと、借入期間35年間、借入金利0.5%の場合、
月々に返済額が、約15,500円ほど高くなります。
さらに固定資産税や維持メンテナンスの出費も多くなります。
土地の広さの違いはエクステリア工事代にも影響
また「中庭」の有無による土地の広さの違いは、
土地代だけの問題だけでなく、
エクステリア費用にも大きな影響を与えます。
「中庭がない家」は、開放的な場所に庭があるので、
その分、プライバシー性や防犯性を確保するためには、
エクステリア工事の際に目隠し等のフェンス工事などを
行わなくてはなりません。
一方、「中庭がある家」は、庭が建物などにより四方を囲まれているため、
中庭からの採光を確保するだけでなく、中庭をアウトドアリビングとして活用しても、
プライバシー性や防犯性を確保することができ、人目を気にしなくていい、
「庭スペース」を最大限に有効活用することができます。
そんなわけで、
土地代と外構代を合計すると
ざっと700~850万円ぐらいは
差が生じるのではないでしょうか。
必要な土地面積の算出方法
平屋を建てるために、何坪が必要なのかの概算の広さを出す目安ですが、
「中庭がある家」の場合、
建物面積+「中庭」面積+通路部分の余白10坪(家の周囲の通路)+駐車場面積(1台4.5坪×台数)
で求めていただけます。
一例ですが、「中庭のある家」の場合、
建物の延床面積が27坪で、
中庭面積が3坪(=6帖)にして、
通路部分の余白10坪(家の周囲の通路)
置きたい車の台数が2台だとしたら、
27+3+10+9=49坪が、最低限に必要な土地面積となります。
他方、「中庭がない家」にする場合、中庭はありませんが、
採光を取ったり、プライバシー性や防犯性を確保するために、
通路部分の余白となる土地が最低でも20坪程度は欲しいので、
27+10+20=57坪は
最低限に必要な土地面積となります。
いかがでしたか?
これはあくまで目安なので、
常にこの計算通りで家づくりの計画が進むかというと、
必ずしもそうではありませんが、
とはいえ、どんな平屋を建てるかで、
どのくらいの土地の広さがいり、土地のどの程度の予算が
必要なのかは想像しやすいかと思います。
これから土地探しをされる方は、
ぜひこれを参考に土地探しを進めていただけたらと思います。