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「玄関は広いほどいい?」|シューズクローク・土間収納を「つくりすぎない」考え方

2026-10-31

枚方市で注文住宅の間取りを考えていると、こんなご希望をよくいただきます。

「玄関は、できるだけ広くしたいです」

「シューズクローク(土間収納)は、あった方がいいと聴きました」

玄関は家の顔ですし、毎日必ず通る場所です。広くて明るい玄関に憧れる気持ちはとてもよく分かります。ただ、玄関は**「広ければ良い」という場所ではありません**。玄関を広くした分だけ、リビングや収納、寝室に使える面積は減っていきます。

私たちアルクハウスが取り入れているSIMPLE NOTE(シンプルノート)では、「必要なものはしっかり確保し、必要ないものは削る」ことを大切にしています。この記事では、玄関とシューズクロークを**「広さ」ではなく「使い方」から考える**方法を整理します。

この記事の結論(先に読みたい方へ)

  • 玄関の後悔は、広さそのものより**「何を・どこに置くか」が決まっていない**ことで起こる
  • 先に決めるのは、畳数ではなく収納するもののリストと、帰宅後の動線
  • シューズクロークは**「あれば便利」ではなく「必要な分だけ」**が基本
  • ウォークインとウォークスルーは、収納量と動線のどちらを優先するかで選ぶ
  • 外構(ポーチ・自転輪置き場)とセットで考えると、室内の面積を押さえられる

玄関で後悔が起きやすい3つのパターン

1. 狭くて、いつも混雑する

家族が同時に出かける朝や、ベビーカー・自転車・傘をこの玄関に置くと、足元が買い物や靴でいっぱいになりやすいです。家族でこの時間帯にどれくらいの人が玄関に集まるかを想像しておくことが大切です。

2. 広いのに、物があふれている

広い玄関をつくっても、収納が足りなければ靴・傘・宅配の箱が出しっぱなしになります。逆に、収納をつくりすぎると、使わない物がたまるスペースになりがちです。

3. リビングや収納の面積を削ってしまった

玄関・シューズクロークを大きくすると、ここに使う面積の分だけ、LDKやクローゼットなど、毎日長時間使う場所を圧迫します。コンパクトな敷地では特に、このバランスが重要になります。

まず、玄関の「役割」を整理する

玄関に求める役割は、意外と多いものです。

  • 出入りする:靴を履き替える・傘を置く・ベビーカーを出し入れする
  • 迎える:来客が来たときの第一印象。宅配の受け取り
  • 収納する:靴・傘・コート・スポーツ用品・防災用品など
  • 外のものを一時的に置く:泥の付いた物や、家の中に入れたくないもの
  • 子どもの帰宅動線の起点:ランドセルや手洗いへつなげる場所

この中で、ご家族にとって重要な役割はどれかを整理すると、必要な広さと収納の種類が見えてきます。

玄関収納は3つのタイプで比べる

タイプ

特徴

向いている暮らし

注意したい点

シューズボックス(靴箱)

玄関の壁面に造り付ける。省スペースでもつくりやすい

靴や傘が中心で、玄関をコンパクトにしたい

ベビーカー・アウトドア用品は入りにくい

ウォークイン・シューズクローク

人が中に入って収納できるクローゼット型。収納量が多い

靴・ベビーカー・アウトドア用品が多い

内部で動くスペースが必要。つくりすぎに注意

ウォークスルー

玄関から家の内部へ直接走れる通り抜け型

帰宅後の動線を短くしたい・共働き・子育て世帯

通るスペースが必要なぶん、収納量は減りやすい

ウォークインは収納量を優先するとき、ウォークスルーは生活動線を優先するときに選ばれるのが一般的です。

広さの目安:「あれば安心」の前に確認したいこと

シューズクロークの広さは、一般的に次のような目安があります。

  • 2畳程度:ウォークインやウォークスルーをつくりやすい広さ
  • 3畳以上:靴やコートに加え、キャンプ用品・ゴルフバッグ・大人用自転車なども収納しやすい
  • ウォークスルーの通路幅:60〜80cm程度が一つの目安

ただし、これらはあくまで「目安」です。大切なのは、収納する物の量を把握してから広さを決めることです。畳数に合わせて物を増やすのではなく、物に合わせて畳数を決めます。

「入れるもの」から逆算する、玄関収納の計画

ステップ1:玄関に置くものを書き出す

  • 靴(家族全員の足数・季節外の靴)
  • 傘・レインコート
  • ベビーカー・スポーツ用品
  • アウトドア用品・ゴルフバッグ
  • 電動アシスト自転車のバッテリー充電
  • 防災用品・備蓄
  • コート・バッグ

ステップ2:「毎日使うもの」と「たまに使うもの」を分ける

毎日使う靴や傘は、手が届きやすい高さに。たまに使うアウトドア用品や季節外の靴は、上部や奥へ。この区分だけで、同じ面積でも実際の使いやすさが変わります。

ステップ3:空気の通り道と換気を考える

玄関収納は、靴の湿気やにおいがこもりやすい場所です。可動棚にして空気が通るようにしたり、小さな窓や換気を設けたりといった工夫を検討してください(窓の考え方は「「窓は多いほど明るい」は本当?」もご参考ください)。

帰宅後の動線を考える

玄関を「靴を脱ぐ場所」で終わらせず、帰宅後の流れの起点として考えると、暮らしやすさが大きく変わります。

  • 玄関→手洗い→リビング
  • 玄関→シューズクローク→リビング
  • 玄関→洗面・クローゼット(手洗い・着替え)

帰宅後すぐに手洗いや着替えをしたい家庭では、玄関と洗面・クローゼットを近づける間取りも有力です。関連記事:「洗面所と脱衣室」は分けるべき?、「ファミリークローゼット」は本当に必要?

動線の考え方は「「廊下」はどこまで必要?」でも触れています。

玄関で見落としがちな5つのポイント

1. ドアを開けたときの「見え方」

玄関ドアを開けたときに、リビングや洗面所が丸見えにならないようにします。室内を見せたくない位置には、壁や扉を設けることが基本です。

2. 上がり框の高さとベンチ

靴を履く・脱ぐ動作が楽になるように、上がり框の高さやベンチの有無を検討します。小さなお子さんと、年齢を重ねたときの両方を想像しておくと安心です。

3. 電気・コンセント

電動アシスト自転車の充電、掃除機の充電、センサーライトやインターホンなど、玄関は電気を使う場面が意外とあります。詳しくは「注文住宅のコンセントは「多いほど安心」ではない」をご覧ください。

4. 今の家の状況をメモしておく

現在の玄関で、「ここがごちゃつく」「ここにあればいい」と思う場所を写真に残しておくことをおすすめします。新築で同じ失敗をしないための最良のヒントになります。

5. 外構とセットで考える

玄関ポーチを広めにとって屋根をかける、自転車置き場を外に設ける、物置を設置するなど、室内ではなく外で収納することで、玄関を広くしすぎない選択肢もあります。外構の考え方は「庭は広いほどいい?|外構費と手入れを増やしすぎない家づくり」もあわせてご覧ください。

枚方市のコンパクトな敷地で考えたい視点

長尾・藤阪・津田エリアなどでは、25〜30坪前後の敷地で家を建てるケースもあります。

敷地がコンパクトなほど、玄関やシューズクロークに使う面積の影響は大きくなります。畳数を増やす前に、「その面積をリビングや収納へまわしたときの暗らし」と比べてみることをおすすめします。1畳の違いが、リビングのラクさや家具の置きやすさに直結することもあります。

打ち合わせ前のチェックリスト

  • 家族全員の靴の数をざっくり数えた
  • ベビーカー・自転車・スポーツ用品など、玄関周辺に置きたいものを書き出した
  • 「毎日使うもの」と「たまに使うもの」を分けた
  • 帰宅後の動線(手洗い・着替え・荷物置き)をイメージした
  • ウォークインかウォークスルーか、優先することを決めた
  • ドアを開けたときの「見え方」を確認した
  • 換気・コンセント・ベンチの要否を考えた
  • 現在の玄関の不満を写真で記録した

よくある質問

Q1. 玄関は何畳くらいあればいいですか?

家族の人数や持ち物、ベビーカー・自転車の有無で変わります。「平均」を目安にするより、何をどこに置くかを先に決めてから広さを決める方が確実です。

Q2. シューズクロークは必須ですか?

必須ではありません。靴箱だけで足りるケースも多く、特にコンパクトな敷地では選択肢の一つとして比較していくことをおすすめします。

Q3. ウォークスルー型のデメリットは?

通り抜けるスペースが必要なため、収納量が減りやすいことがあります。また、玄関とリビングの間の動線がつながるため、来客時の見え方も考える必要があります。

Q4. 玄関に手洗いは必要ですか?

子どもが小さい家庭や、帰宅後すぐ手を洗いたい家庭には便利です。一方で、洗面所が近い間取りでは不要と感じるケースもあります。帰宅後の動線を基に判断するのがおすすめです。

Q5. 玄関の収納は床から天井まで必要ですか?

必ずしも必要ではありません。高い位置は、使う頻度が低いものでいっぱいになりがちです。使うものの量と高さに合わせて、必要な分だけ計画しましょう。

まとめ|玄関は「広さ」ではなく「使い方」で決める

  • 玄関の後悔は、広さより**「何を・どこに置くか」**が原因
  • 収納は「入れるものから逆算」して必要な分だけ
  • ウォークインとウォークスルーは、収納と動線のどちらを優先するかで選ぶ
  • 外構とセットで考えると、室内の面積を守れる
  • コンパクトな敷地では、玄関の1畳がリビングのラクさに直結する

玄関は、家の「顔」であり、毎日の暮らしの「起点」です。だからこそ、「広い方がいい」というイメージだけではなく、ご家族の暮らしにちょうどいい広さと収納を考えてみてください。

アルクハウスへのご相談

「うちの家族だと、玄関収納はどのタイプが合う?」 「シューズクロークをつくると、LDKに影響しない?」

そんなご相談も大歓迎です。SIMPLE NOTEの家づくりについて、実際の施工事例や間取りを見ながらお話しします。