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「和室(畳コーナー)」は本当に必要?|来客・子育て・将来の使い方

2026-11-06

枚方市で注文住宅の間取りを考えていると、こんなご相談をよくいただきます。

「和室は、やっぱりあった方がいいですか?」

「リビングの横に、畳コーナーをつくりたいんです」

和室は、お子さんのお昼寝や来客時の寝室、洗濯物をたたむ場所など、使い方の幅が広い空間です。一方で、つくったのに、ほとんど使っていない、いつの間にか物置になってしまったという声が聞かれるのも、和室の特徴です。

私たちアルクハウスが取り入れているSIMPLE NOTE(シンプルノート)では、「あると安心だから」という理由だけで部屋をつくることはしません。大切にしているのは、その空間を、誰が・いつ・どれくらい使うのかを先に考えることです。

この記事では、和室・畳コーナーの必要性を、暮らし方の視点から整理します。

この記事の結論(先に読みたい方へ)

  • 和室は、必ず必要でも、いらないわけでもなく、使う目的が決まっているかどうかで価値が変わる
  • 後悔の多くは、和室そのものではなく**「なんとなくつくった」**ことで起こる
  • 判断の軸は、来客・宿泊の頻度、子どもの年齢、他の部屋で代用できるかの3つ
  • 迷うなら、独立した和室よりリビング続きの畳コーナー(小上がり)や置き畳も比較する
  • つくるなら、目的を1つに絞り、収納・段差・断熱・将来の転用まで先に決めておく

和室があると助かる場面

まずは、和室や畳コーナーが活躍しやすい場面を整理します。

子どものお昼寝・おむつ替え・遊び場

畳は、ハイハイや寝転びが多い乳幼児期にやさしい床材です。研究でも、子育て世帯が畳の良さとして「直接寝転べること」を挙げています。リビングの近くにあれば、家事をしながら様子を見守れます。

来客時の宿泊スペース

実家のご両親や親戚が泊まりに来るとき、布団を敷ける部屋があると安心です。ただし、これは年に何回あるかで必要性が大きく変わります。

洗濯物をたたむ・アイロンをかける

リビングの隣に畳スペースがあると、洗濯物をたたむ場所として自然に使えます。家事の置き場として活用する考え方は「「家事室」は本当に必要?」とも共通しています。

くつろぎ・お昼寝・季節行事

ソファがなくても、ごろんと横になれる場所があるのは畳ならではの魅力です。雛人形や五月人形を飾る場所として使うご家庭もあります。

和室で後悔が起きやすい6つのポイント

1. 使わなくなり、物置になる

「来客用に」「子どもの遊び場に」と思ってつくっても、実際の暮らしでは想定ほど使われず、荷物置き場になるケースは少なくないと言われています。目的が曖昧なほど、物置になりやすい空間です。

2. 来客・宿泊の頻度が低かった

来客用としてつくった和室が、年に数回しか使われないこともあります。その場合、普段使わない面積に、建築費と冷暖房費をかけていることになります。

3. 手入れの手間がかかる

畳は湿気を含みやすく、カビやダニ、日焼けへの対策として、掃除・換気・定期的な畳替えが必要です。共働きで忙しい世帯では、この手間が負担になることもあります。

4. 面積を取られる

和室を4.5畳つくると、約7㎡強(1畳は約1.6㎡が目安)の面積が必要です。コンパクトな敷地では、LDKや収納に回した方が暮らしやすかったという場合もあります。

5. 段差・寒さ・暑さの問題

小上がりは高さ20〜40cm程度の段差を設けることが多く、小さなお子さんの転落や、将来の足腰への負担を考えて計画する必要があります。また、独立した和室は、リビングと温度差が出やすい場所でもあります。

6. 家具が置きにくい

畳の上に重い家具を置くと跡が残ります。「ベッドを置く」「棚を置く」といった使い方には向きません。

和室のスタイルは4つに分けて比較する

スタイル

特徴

向いている暮らし

注意したい点

独立和室(4.5〜6畳)

引き戸や襖で完全に区切れる

来客の宿泊が多い・祖父母と同居の可能性がある

面積が大きく、使わないと物置になりやすい

リビング続きの和室

引き戸で仕切って、リビングとつなげて使える

子どもの見守りと来客対応の両方を考えたい

冷暖房・音の対策が必要

小上がりの畳コーナー(3畳前後)

床を一段上げ、下を収納にできる

子どもの遊び場や家事スペースにしたい

段差の安全性と、収納の使い勝手

置き畳・畳マット

必要なときだけ敷ける。後から変えやすい

将来の使い方がまだ読めない

本格的な和室の雰囲気は出しにくい

「和室をつくるかどうか」ではなく、どのスタイルなら、暮らしに無理なく合うかで考えるのがポイントです。

判断の3つの基準

基準1:来客・宿泊の頻度

  • 年に1〜2回程度:布団を敷けるリビングや、置き畳で対応できる場合が多い
  • 年に何回も宿泊がある・親世代の同居の可能性がある:独立した和室や、引き戸で仕切れる続き間の価値が高い

基準2:子どもの年齢と使う期間

乳幼児期は大活躍しますが、成長とともに使い方は変わります。**「いつまで、何のために使うか」**を、5年後・10年後まで想像してみましょう。子ども部屋の考え方は「子ども部屋は最初から広く必要?」でもまとめています。

基準3:他の場所で代用できるか

  • 洗濯物をたたむ場所:リビングの一角や家事スペース
  • 来客用の寝る場所:リビングに布団を敷く
  • 子どもの遊び場:リビングの床や、置き畳

他の場所で代用できる目的しかないなら、和室を独立してつくる必要性は下がります。

つくるなら押さえたい、後悔しない設計ポイント

目的を1つに絞る

「来客にも、子どもにも、洗濯物にも」と何でも詰め込むと、結局どれにも向かない空間になりがちです。いちばん優先する使い方を1つ決めるのが第一歩です。

広さは「必要な分だけ」

子どもの遊び・家事スペース中心なら3畳前後、布団を敷いて泊まってもらうなら4.5畳以上が一つの目安です。ただし、あくまで目安なので、実際に敷く布団の枚数や、家具の有無から逆算してください。

収納を組み合わせる

小上がりなら、段差部分を引き出し収納にできます。布団や季節用品の置き場として使えば、面積を無駄にしません。収納計画は「「ファミリークローゼット」は本当に必要?」とあわせて考えると、家全体の収納バランスが整います。

段差と安全性

小上がりは、角のクッションや段差の高さ、手すりの要否まで検討します。小さなお子さんと、将来の高齢期の両方を想像して決めると安心です。

断熱・冷暖房・窓

続き間や独立和室は、リビングと温度差が出やすい場所です。窓の位置や大きさ、エアコンの届き方を、LDKとセットで考えましょう(関連記事:「窓は多いほど明るい」は本当?、枚方市の注文住宅、2026年は「補助金ありき」で決めない)。

畳の種類を選ぶ

一般的な、い草の畳のほかに、和紙や樹脂を使った畳もあり、色あせやダニ・カビへの強さ、手入れの手間に違いがあります。手入れの負担を減らしたい方は、選択肢として比較してみてください。

将来の転用を考えておく

子どもが成長した後、フローリングに替えて書斎や趣味の部屋にするといった転用もあります。引き戸や壁の位置を工夫しておくと、変えやすい間取りになります。

コンセントも忘れずに

掃除機、加湿器、ホットカーペットなど、畳スペースでも電気を使う場面は意外とあります。位置の考え方は「注文住宅のコンセントは「多いほど安心」ではない」を参考にしてください。

枚方市のコンパクトな敷地で考えたい視点

長尾・藤阪・津田エリアなどでは、25〜30坪前後の敷地で家を建てるケースもあります。

敷地がコンパクトなほど、和室の面積がLDKの広さに直接影響します。たとえば4.5畳の和室をLDKや収納に回すと、家具配置や動線にどれだけ余裕が生まれるかを、図面で比べてみることをおすすめします。LDKの広さについては「「アイランドキッチン」は本当に必要?」でも整理しています。

独立和室をつくる場合と、リビング続きの畳コーナーにする場合で、暮らしやすさは大きく変わります。

また、来客の動線も大切です。玄関から和室への動線や、玄関まわりの考え方は「玄関は広いほどいい?」もご覧ください。

 

打ち合わせ前のチェックリスト

  • 和室で「いちばんやりたいこと」を1つ決めた
  • 来客・宿泊が年に何回あるかを、ご家族で話し合った
  • 子どもが何歳まで、その空間を使うかをイメージした
  • 他の場所(リビング・置き畳)で代用できないかを検討した
  • 3畳・4.5畳・6畳など、広さを変えて図面で比較した
  • 小上がりの場合、収納と段差の高さを確認した
  • 畳の種類と手入れの手間を比べた
  • 将来、洋室や書斎に転用できる間取りかを考えた
  • 冷暖房・窓・コンセントの位置を確認した

よくある質問

Q1. 和室は何畳あればいいですか?

使い方によって変わります。子どもの遊び・家事スペース中心なら3畳前後、布団を敷いて泊まってもらうなら4.5畳以上が目安です。畳数より先に、用途と敷く布団の枚数を決めると、必要な広さが見えてきます。

Q2. 小上がりの高さはどれくらいが一般的ですか?

20〜40cm程度が一般的とされています。低めにすると腰掛けやすく、高めにすると収納量が増えます。ご家族の年齢と、収納の使い方で決めるのがポイントです。

Q3. 和室がないと、来客時に困りませんか?

リビングに布団を敷く、置き畳を使うなど、代用できる場合が多くあります。年に数回の来客のために、独立した部屋をつくる必要があるかを、暮らし方から考えてみましょう。

Q4. 畳のダニ・カビが心配です。

こまめな換気と掃除、風通しの確保が基本です。手入れの手間を減らしたい場合は、和紙や樹脂の畳など、素材を比較してみるのもおすすめです。

Q5. 後から和室をつくることはできますか?

間取りによっては可能ですが、壁や床の工事が必要になり、費用や工期がかかります。迷う場合は、置き畳から始めるのも一つの方法です。

まとめ|和室は「あるべき部屋」ではなく「使う目的のある空間」

  • 和室が必要かどうかは、来客頻度・子どもの年齢・代用できるかで決まる
  • 後悔の多くは、目的が曖昧なままつくったことで起こる
  • スタイルは独立和室・続き間・小上がり・置き畳から比べて選ぶ
  • つくるなら、目的・広さ・収納・段差・断熱・将来の転用まで先に決める
  • コンパクトな敷地では、和室の面積がLDKに与える影響まで確認する

和室は、使い方がはまれば、暮らしを豊かにしてくれる空間です。だからこそ、「なんとなく」ではなく、ご家族の暮らしにちょうどいい形を一緒に考えてみてください。

アルクハウスへのご相談

「うちの暮らしには、和室と畳コーナーのどちらが合う?」

「和室をつくると、LDKはどれくらい狭くなる?」

そんなご相談も大歓迎です。SIMPLE NOTEの家づくりについて、実際の施工事例や間取りを見ながらお話しします。