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ひとつ先の断熱性能の家へ  

2024-02-06

省エネ上位等級の新設で、家づくりが大きく変わります

いよいよ断熱性能基準が改正され、これからの家づくりが変わります。

省エネ上位等級が新設され、2025年までに省エネ基準適合の義務化も決定。

2050年脱炭素社会の実現に向けて、国を挙げた住宅高性能化への取り組みが急激に進みつつあります。

ここでは、制度理解のポイントから新等級にマッチする住宅仕様まで、

これからの住宅づくりの必要な情報をまるごとお伝えします。

 

まだまだ伸びる世界のエネルギー消費

新興国を中心とした経済成長と人工増加により化石燃料の需要増大が見込まれています。

限りある資源をめぐって世界で資源獲得競争が激化する懸念があります。

世界の一次エネルギー消費の推移と見通し

・インドでは、2014年から2040年で約2.4倍の増加

・中国では、2014年から2040年で約1.3倍の増加

 

在宅時間とともに電力消費も増加傾向

新型コロナウイルス感染症の影響で在宅率が上昇し、家庭部門(住宅)のエネルギー消費も上昇傾向。

冷暖房などの大きなエネルギー消費を減らすことが急務となっています。

≪最終エネルギー消費の構成比2020年度≫

・住宅部門 15.8%(+0.9pt)

・企業・事務所部門 61.9%(―0.1pt)

・運輸部門 22.3%(―0.9t)

 

高騰する光熱費

化石燃料など資源の獲得競争が激務し光熱費が高騰。

この傾向は今後も続くと考えられます。

≪2010年と比較すると電気・ガス・水道代は上昇傾向≫

懸念される日本の熱帯化と異常気象

全国的な気温上昇や局所的な降水量増が進んでいます。

酷暑の夏、冷房による電気使用量も増えるばかりです。

・全国13地点の“日最高気温35度以上の猛暑日の年間日数”は、年々増加傾向に。

・全国アメダスの“日降水量200mm以上の年間日数”も、同じく増加傾向で激しい雨の日も増えています。

 

脱炭素社会に向け国が本格的に動き出した

今、世界中でエネルギー獲得競争が激しくなり、日本の暮らしにもさまざまな悪影響が予想されています。

その一つとして電力需給がひっ迫し、電気代やガス代の高騰がさらに進むことで、寒い日でも満足に暖房できない家が増えてしまうことが考えられます。

 

問題の本質は、日本の家の断熱性能の低さと、それを招いてきたこれかでの住宅施策にあります。

これまで住宅の省エネ政策は、直近で簡単にやれることだけを積み上げていく方針で決められてきました。

その結果、いまだに日本の住宅の8割以上が実質「無断熱」にとどまり、寒さやエネルギー不足への備えがまったくできていない状況にあります。

 

必要なのは、未来のあるべき姿から逆算して解決策を考える方針=バックキャスティングへの転換です。

2050年の脱炭素社会に向けて、国もようやく住宅のあり方を根本から見直すべく動き出しました。

 

これからは断熱等性能等級6をスタンダードに

政府と国交省は、国民の誰もが健康で快適に暮らせる未来を見据え、2050年の望ましい住宅のあり方から逆算して目標を設定していく取り組みをはじめています。

2022年、実に23年ぶりに断熱等性能等級4を超える上位等級が新設されました。

ZEHレベルの等級5だけでなく、その上の等級6、また世界的にも最上位水準といえる等級7まで新設されたことは業界でも驚きをもって受け入れられたのではないかと思います。

新しい断熱等性能等級を、その効果から見てみましょう。

まず室温への影響です。

室内の様子をサーモグラフィー(赤外線カメラ)で見れば効果は一目瞭然で、旧来の等級4の家が底冷えするのに対して、等級6以上なら足元から暖かく快適、健康的に過ごせます。

 

エネルギー効率の観点でも効果絶大です。

等級4の家は、暖房熱が逃げだしやすく、夜間に暖房を切ると明け方の最低室温は8℃にまで落ち込みます。

これが等級6になると、暖房に必要なエネルギーは半分以下で済むようになり、明け方も寒さを感じにくくなります。

等級7では、ほぼ無断棒と言ってよく、明け方も室温がほとんど下がりません。

これからの住宅は等級6以上を目指したいものです。

カギをにぎる樹脂窓APW

断熱等性能等級6以上を実現するのに必要不可欠となるのが、窓の高性能化です。

これまで多くの日本の家を寒くて電気代の高い低断熱住宅にしてきた最大の要因は、家の中で熱の出入りが一番大きな「窓」、すなわち広く普及しているアルミサッシなどの低断熱の窓にありました。

これはつまり「窓」の高断熱化こそが、日本の家を暖かく電気代の心配のない高断熱住宅に変えていくカギになるということでもあります。

ここ10年、住宅部位の中で断熱性能を最も進歩させたのは間違いなく窓です。

中でもYKKのAPWの樹脂窓は、これまで多くはアルミサッシやアルミ樹脂複合窓にとどまっていた日本の窓を、世界的にも恥ずかしくないレベルにまで一気に押し上げてきたと言えます。

この流れが今後さらに加速し、高断熱な樹脂窓が広く普及していくことでしょう。

 

高断熱が「あたりまえ」の未来へ

当面、適合義務化が定められている等級は4.5ですが、少し先を見据えれば、暖かさと電気代の安心を両立できる等級6が「あたりたり前」となっていくことは間違いありません。

窓の性能のアップは、そのための生命線と言えます。

想像してみてください。

これからの新築住宅がすべて等級6以上となれば、どれだけ素晴らしい未来が訪れるでしょうか。

誰もが冬は暖かく、夏は涼しく快適に過ごすことができ、電気代を抑えられ、健康にもいい、しかも地球にやさしい、幸福な社会へ。

23年ぶりの等級新設と共に新施策が続々開始

2022年度 断熱等性能等級5/6/7新設 長期優良住宅の断熱等性能等級5適合を要件化

2023年度 フラット35省エネ基準適合を要件化予定

2024年度 新築住宅の販売、賃貸、省エネ性能表示義務化の予定

2025年度 断熱等性能等級4適合義務化予定

2030年度 断熱等性能等級5適合義務化予定

 

断熱等性能等級と併せて一次エネルギー消費量も等級新設

一次エネルギー消費量等級 

2025年 等級4(1.0以下)義務化予定

各種性能基準が上がり、断熱等性能等級6がこれからのスタンダードに

HEAT20レベルが公的な断熱等性能等級として法制化され、

認定住宅の断熱要件が「等級5」に引き上げられることで、

住宅市場全体が「等級6」を中心とする高水準へシフトすると予想されます。

各種認定住宅の断熱UA値

長期優良住宅・ZEH住宅 0.60

HEAT20 G1 0.56

HEAT20 G2 0.46(断熱性等性能等級6)

HEAT20 G3 0.26(断熱性等性能等級7)

 

低断熱の住まいには健康リスクがいっぱい

世界保健機関WHOの指針では、冬季の最低室温が18℃未満はリスクあり、

と言われています。

しかし、日本では、10℃以下もめずらしくない「不健康」な室温が現実。

朝起きた時の寝室の温度は、

長野県では8.8℃

大分県では、9.0℃

宮崎県では、9.4℃

 

冬場に命を奪うヒートショックのリスク

交通事故死亡者数が年間4691人に対して、入浴中の心肺機能停止者数は年間17,000人で、約3.6倍も多いという結果が出ています。

※警視庁交通事故分析資料(2011年)および東京都健康長寿医療センター研究所(2011年)のデータより

また、月別の入浴中の心肺機能停止者数でいえば、

1月が1759人に対して、8月は165人と、実に約11倍も差があります。

寒い冬場の浴室は、これだけ住む人にとってリスクの大きいことがわかると思います。

 

高断熱の住まいにはメリットがいっぱい

【樹脂窓にすると体感温度が変わる】

外気温0℃、室温20℃の場合

断熱性能の高い家だと

体感温度は“19℃”

一方、断熱性能の低い家だと

体感温度は“15℃”

体感温度で4℃も変わることがあるのです!

 

【浴室も暖かくヒートショック予防に効果的】

室温20℃の浴室が20分経つと、

樹脂窓(LOW-E複層ガラス)の浴室の場合

室温は24.5℃で、室温をほぼキープ

一方、アルミサッシ(単板ガラス)の浴室の場合

室温は11.3℃で、あっという間に冷え込む

≪引用 YKK断熱等級5・6・7それぞれのおすすめ 2023.11①より≫