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“熱を奪われない”木の心地よさ

2020-09-03

人間は“熱を奪われる”と、ストレスを感じ、また意欲が減退し、また疲れやすくなり、そして風邪をひいたりして健康被害も生じます。

 

たとえばコンクリートの床の上で立っていたら、ストレスを感じたり、疲れたりした経験はないでしょうか?

コンクリートの床、ビニールタイルの床、木の床の3つの床を用意して、人が建っている時間の経過と足裏の温度を計測したところ、最も温度低下が早かったのがコンクリートの床でした。

次にビニールタイルの床で、一番温度低下がしなかったのが木の床なんです。

 

これは熱伝導率によると考えられます。

 

熱伝導率とは、どれだけ熱をつたえやすいかというのを数値化したものです。

熱伝導率の数値が低いほど熱を伝えにくいということになります。

 

例えば、スギの熱伝導率は0.087 W/(m・k )で、コンクリートの熱伝導率は1.0W/(m・k )であり、スギはコンクリートの約12分の1しか熱を伝えません。

ですので、鉄でできたフライパンの取っ手は暑くて握ることはできませんが、熱を伝えにくい木の取っ手は握ることができます。

これは、まさに熱伝導率が影響しているからなんです。

 

木材の熱伝導率が低い理由は、木材とはパイプ状の細胞の集合体であり、この細胞の内側は、私たちの身近な物質の中で最も熱を伝えにくい空気で満たされているのです。

そして、この木の熱伝導率の低さは、暮らしを快適にしてくれます。

 

それは気温の低い冬場、無垢材の床に足裏が触れても肌から熱が奪われず、自分のぬくもりを実感できるという点からも木の熱伝導率の低さゆえの快適性を理解していただけるのではないでしょうか。

 

もちろんこの木の熱伝導率の低さのメリットは床材だけにとどまりません。

構造材でも同じことがいえます。

 

静岡大学農学部が静岡県木材協同組合連合会の研究委託を受けて、「コンクリート」「金属」「木」の3種類の巣箱を使い、ネズミ の 母子を飼育し、その行動を調査する実験を実施しました。

すると、母ネズミの行動に違いがみられ、木製巣箱の場合、ゆったりと授乳していたのに対して、コンクリート、金属製の巣箱では落ち着きがなく、授乳もすぐにやめてしまいました。

また子ネズミの生育率もコンクリート巣箱の生存率はわずか10%前後、金属製が40%程度、そして木製は85%と巣箱の材質によって大きく開きがでました。

このような差を及ぼした最も大きな要因は熱の奪われ方、つまり、物質の持つ熱伝導率が関係しているといえるでしょう。

 

この実験からいえることは、木造住宅で建てる木の家がいかに健康に良いかということです。

-子育てをする、家族と笑顔で暮らす、健康な日々を送る-

これら多くの方が望まれる暮らしを木の家は叶えてくれます。

 

その木の中でもやはり日本の気候風土で育った国産材の木で建てる家が一番、日本で暮らすのに最適であると言えるのではないでしょうか。

外国産の安価なホワイトウッド集成材などの木を使うのではなく、日本の気候風土に合った日本の木の家。

 

私たちは国産材で建てる“木の心地よさを感じれる”家が、健康で、快適で、楽しく、過ごせる家になると信じています。