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「今の普通」と「昔の普通」の家の違い

2020-09-18
注文住宅でこれから家を建てようと検討中の方へ「どんな家が希望ですか?」と聞くと、「普通の家でいい」と言われる方が結構います。
 
多くのお客様が思われる「普通の家」と、一般的な工務店やハウスメーカー、分譲不動産業者が思う「普通の家」はおおよそ一緒です。
 
床は複合プリント貼りフローリング、ビニールクロス貼りの内装、構造材はホワイトウッド等の外国産集成材といった感じです。
 
これがまさに現代の「普通の家」です。
 
 
多くの分譲住宅でもこのような建物がわんさか建てられています。
 
「ビニールクロス以外の内装なんて聞いたことないし、見たこともない」
 
「床材といえばメーカーから販売される複合フローリングしか知らない」
 
という方が多いのではないでしょうか。
 
 
しかし、昔の日本の木造住宅は決してそうではなかったのです。
 
 
「昔の家」は床材はヒノキやスギの国産材の無垢フローリングが当たり前。
 
柱なども国産材のヒノキで、梁にはスギや米松なども当たり前のように使っていた。
 
土の塗り壁や和紙・障子をつかった“自然素材”たっぷりの住宅こそ「昔の普通」だったのです。             
      
 
自然素材で壁や床、構造にいたるまで使用していた「昔の普通」の家では、その快適性はもちろん「シックハウス」なんて問題どころか言葉すらなかったのです。
 
住む人にやさしい国産材で建てる家が「昔の普通」の家だったのです。
 
 
ところが1970年代のオイルショック以降に新建材と呼ばれる糊や接着剤をべたべたと貼った建材が普及し室内の空気環境が悪化。
 
さらに、自然素材をつかって高温多湿の日本で過ごしやすいように作られていた昔の日本の夏型住宅は、暖房効率を重視した気密性の高い冬型住宅に変化していきます。
 
そのことで汚れた住環境の空気がずっと室内にとどまることでより住む人に悪影響を及ぼす事態を生み、結果としてシックハウスを招くことにもなりました。
 
気密性が高く手暖房が聞いてぽかぽか温かい家はとても素晴らしい。
 
 
でも、いくら高気密高断熱の家でもその室内の空気が汚れていては居心地はよくないですし、シックハウスに悩む可能性すらある。
 
そんな家に住んで本当に幸せになれるでしょうか??
 
 
私は無垢材や漆喰など自然素材・国産材をつかった「昔の普通」の家こそ人に優しく、価値ある家だと思います。
 
 
メンテナンスがしやすいからビニルクロス、汚れにくく反りにくいから複合フローリングといった新建材の数々。
 
こうした新建材は一見、建て主様のことを考えてのように聞こえますが、業者がラクして施工しメンテナンスをしに行かなくてよいから標準仕様として採用しているという場合が大半です。
 
 
厳しく言うと「建て主のため」ではなく、「自分たちのため」という業者の自分本位での家づくりが「今の普通」の家づくりなのです。
 
 
どうですか?「今の普通」の家と、「昔の普通」の家のどちらに住みたいでしょうか?
 
無垢材をつかった家は「木の香り」がする素敵な家です。
 
 
住んで何年たっても「木の香り」を楽しむことができ、また色の変化や傷も味わいとして経年変化を楽しめる家になります。
 
「今の普通」の家は、新築時が一番に新しくて魅力がありますが、無垢材や自然素材をつかった「昔の普通」の家は、年月の経過とともに魅力が増していきます。
 
 
これって、とっても素敵なことです。
 
みなさんにもぜひ住む人に優しい、住んでて楽しくなる「昔の普通」の家を建てていただきたいものです。