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外皮の断熱性能は、全体のバランスをよく高めることが大切

2017-10-07

壁の断熱材の厚みを増やすことだけで断熱性能を高めると、壁と窓の断熱性能の差が大きくなり、室内温熱環境に温度差ができ、窓辺から不快な冷気が流れてくるコールドドラフトが発生することがあります。

壁より断熱性能が低い窓の断熱性能を高めることで、断熱性能のバランスが良くなり、快適性が高まります。

ZEHを基準に考えると、平成28年省エネ基準の場合、アルミサッシ+LOW-E複層ガラスで外皮基準Ua値=0.87でしたが、ZEH基準の場合はUa値=0.60となり、壁だけで断熱性能をこの基準値まで持っていこうとすると単純に断熱材4倍に相当します。

ちょっと非現実的です。

ですので、数値上の計算値だけでなく実際の快適性を考えると、断熱材はそのまま、あるいはワンランク上にしたうえで、樹脂窓などを取り入れて外皮の断熱性能を高めることが、バランスの取れた室内環境を実現します。

ちなみに・・・・

Ua値とは、外皮平均熱貫流率というもので、住宅から逃げていくエネルギー。

これは住宅の断熱性能を表す数値で、小さいほど性能が高いことを表しています。

各部位から逃げる熱損失を合計し、外皮表面積で割って求めます。

つまり、どれぐらいのエネルギーが住宅から逃げていくかを表しています。