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方角に応じて建物の配置計画の考え方を変える

2019-12-12
注文住宅イメージ

家を設計するときは、まずはリビングの位置やサイズ、寝室や水回りなど建物内部の間取りを考えるのが一般的だと思います。

しかし、道路がどの方角を向いているかによって、玄関の位置も変われば、玄関からリビングへの動線、また水回りや2階への階段動線の位置も当然に変わってきます。

また、方角が違えば、採光計画や通風計画も異なります。

家づくりの間取りを作成する場合には、まず方角に合わせた建物配置および外構計画も含めて、勧めていくことが重要です。

 

道路の方角で決まる建物配置

まず敷地と道路の位置に応じた建物の配置計画をしっかり考えるようにしましょう。

敷地形状や道路との接し方により、建物の配置は主に下記のように決まっていきます。

【敷地の条件】

・敷地形状(正方形や長方形、変形地や旗竿地)

・方角(北向き、東向き、南向き、西向き)

・周辺環境(隣家の有無、隣地との空き状況、高台など)

・道路との接し方(角地や二面道路、一方道路)

・高低差(道路との高低差、隣地との高低差)

 

南側道路に面した土地の場合

南側に道路が面した土地は人気だ。

当然に日の光もよく入り、南側にリビングやキッチンを配置することで明るく日差しの入る居住空間にできるから当然といえる。

但し、南側に道路が面していると、玄関やアプローチ、駐車スペースなどを設けなければならないため、土地の間口によっては、南面からの採光が十分に取り入れられない場合もあるので、注意が必要だ。

また、南側は大きな窓をつけて開放的にしたくなるが、同時に建物内が丸見えになりやすいため、エクステリア工事も含めて防犯対策やプライバシーを守る工夫を取る必要がある。

 

北側道路に面した土地の場合

北側に道路が面した土地の場合は、日当たりを考慮して建物裏手の南側をできるだけ隣地から空けるように配置することが多い。

結果として建物全体は道路側に近い場所に建つ事になるので、以下の点の注意が必要です。

・道路と玄関とのアプローチ距離が短いので、高低差がある土地の場合は、段差処理が短いアプローチで対応可能かの検討。

・道路との距離が近いため、北側に面した居室や洗面室、トイレ、浴室などの防犯対策。

・道路側にLDKが配置できないことによる確認申請時の採光の確保

以上のような点を注意する必要があるでしょう。

 

東(西)側道路に面した土地の場合

東(西)側に道路が面した土地の場合、アプローチや駐車場、玄関などを東(西)側に取ることができるので、南側に十分なLDKスペースを確保できる。

また一般的に、間口より奥行が長い土地が多いので、そういう意味では東(西)側道路の場合は、東西に長手の間取り、つまり南側に光を取り込みやすい間取りをつくることができる。

但し、道路側が西向きの場合は西日対策を十分に考慮することが重要になる。