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一歩進んだシックハウス対策の家づくり

2019-12-03
木の家のリビング

昔の家とは違い最近の住宅はホルムアルデヒドの放散が少ないF☆☆☆☆の建材が普及して、シックハウスで悩む方が減ったと言われています。

しかし、まだまた新築住宅やリフォーム後の住宅で体調を崩すケースが後を絶ちません。

その原因のひとつに、ホルムアルデヒドの室内濃度の上昇があります。

これから家を注文住宅で建てていく方へ、どうすればホルムアルデヒドの室内濃度の上昇を抑える事ができるのか知っていただき、一歩進んだシックハウス対策を取った工務店選びをしていただきたいと思います。

 

ホルムアルデヒド濃度が上がる要因

さて、最近の住宅はホルムアルデヒドの放散が少ないF☆☆☆☆の建材が普及して“シックハウス問題は無縁”と勘違いされている方がおられますが、決して問題は解決していません。

そこでまずホルムアルデヒドの室内濃度が上がる要因を見ていきましょう。

 

F☆☆☆☆の建材でも室内温度の上昇で放散量は急激に増加する

まず基本的なことですが、F☆☆☆☆の建材とは「ホルムアルデヒド放散量がゼロ」ではないということです。

F☆☆☆☆の建材とは「ホルムアルデヒド放散量が一定量の低い数値」であるということです。

その上で知っていただきたいのが、「放散量が少ない基準は室内温度が20℃くらいの場合」だということです。

この室内温度が20℃くらいまでの場合は、F☆☆☆☆に該当する程度のホルムアルデヒド放散量に収まっているという意味です。

ところが、室内温度が上昇するとホルムアルデヒド放散量も一気に増えていきます。

室内温度35℃の場合のホルムアルデヒド放散量は、室内温度20℃の場合の放散量の約5倍にもなるのです。

ですので、「現在の住宅の室内はF☆☆☆☆の建材で建てているからシックハウスの不安は無し」という訳ではないのです。

 

家具はホルムアルデヒド放散量の規制対象外

住宅は上記の通りF☆☆☆☆の建材を使うことを指定されることで一定量のホルムアルデヒド放散量に抑えられています。

ところが、居住後に運び込まれる家具はホルムアルデヒド放散量の規制対象外であり、このことで室内のホルムアルデヒド濃度を上昇させる原因となっています。

特に外国産の家具などは国産材よりもホルムアルデヒド放散量が多いとも言う方もおられます。

 

24時間換気の稼働率は30%とも

高気密高断熱の住宅という言葉が広がった時に同時に普及した24時間換気。

新築の家の場合は、窓サッシにつくエアブレスや給気レジスターなど各寝室やLDK、階段室に設置されていることはご存知の方も多いはず。

ただ、この24時間換気は2時間で各部屋の空気を入れ替える計算がされているので、エアコンで暖めたり冷やした空気を外に放出してしまうことから、多くの方が閉じているのが現状です。

一説には24時間換気を常時運転しているのはたった30%の家庭しかないとも言われています。

これでは汚れた空気が外へ逃げずに室内を滞留するため、ホルムアルデヒドに包まれた住環境となり、シックハウスの原因にもなってしまうのです。

 

このようにシックハウスとは、住宅の高気密化や化学物質を使った建材の使用などにより、室内の空気汚染がおこり、居住者の体調を崩すことから家づくりにおいても対策を取る必要があるのです。

特に家で過ごす時間の長い乳幼児の子どもは、室内空気の摂取量が大人の2倍にもなりますので、より健康住宅への配慮が求められます。

自然素材の床とテーブル

 

シックハウス対策を考えた建材選び

このように室内温度の上昇によるホルムアルデヒド放散量の増加や、家具などから排出されるホルムアルデヒドに対してどのような対策をとるべきか。

大きく二つのことが考えられます。

 

一つ目は、「ホルムアルデヒド放散量そのものを減らす」ことです。

上記に書いたように室内温度が20℃くらいを超えてくると一気にホルムアルデヒド放散量が増えてくるとお伝えしました。

この基本になっているのが壁や天井に使用する下地材です。

この通常使用している下地材をホルムアルデヒド放散量を抑制する下地材に変えることでホルムアルデヒド放散量そのものを減らすことができます。

また、この下地材はホルムアルデヒドを吸収分解して再放出しない特性があり、まさにランニングコストのかからないエコ建材と言えますのでオススメです。

 

二つ目としては、「放出されたホルムアルデヒドを減らす」ことです。

呼吸性の高いまた調湿性能のある無垢フローリングや漆喰、シラス、珪藻土などの自然素材には空気浄化機能があります。

その自然素材の空気浄化機能をつかって「放出されたホルムアルデヒドを減らす」ことで、室内の空気環境をよくしてあげるのです。

クロス、プリント材を張った床材や室内建具などなかった昔の日本の家には「シックハウス」

無垢材のキッチン

 

昔ながらの日本の家こそ健康住宅の第一歩

今でこそ、ビニールクロスやプリント材を張った床材や室内建具などの新建材で建てる家づくりが主流を占めています。

なぜなら、商品の寸法精度が高く、また狂いも少ないためクレームが起きないためです。

さらに、大量生産でコストを下げることに成功して建築費を下げることができたことがキッカケで日本の多くの住宅で広く扱われるようになりました。

昔では考えられないような値段で建物を建てることができるようになったのです。

 

但し、考えなければならないのは、手に入りやすい価格の住宅を得た代わりに、「シックハウスで健康を害する」というデメリットも受け入れなければいけなくなったのです。

工業製品の多くからホルムアルデヒドが発散され、そこに住む家族に悪影響を与えることになったのです。

「家族がしあわせになるために買った住宅で、家族が健康を害して不幸になる」

これが本当に「良い家」といえるのでしょうか?

予算の許す限りできる限り住む人に優しい素材で家を建てて欲しい。

「昔ながらの素材を大事にした日本の家」こそ、本当に家族が安心して暮らせる健康な住まいの第一歩だと、森田建設は考えます。

 

 

大阪・枚方市で自然素材と木の家の注文住宅専門店【森田建設】

シックハウスの経験から生まれた“優しい素材”の家づくり