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注文住宅で家を建てるなら、まず土地探しをするな!!

2021-06-15

注文住宅で家を建てたいと思ったら、まず何からスタートしますか?

 

建物を建ててもらう工務店・ハウスメーカーを探すために見学会や住宅展示場まわりでしょうか?

それとも、住宅ローンをいくら組めるのか心配で、銀行の住宅ローン相談会へ行きますか?

 

このように建物のプランニングや、資金計画からスタートする方もいると思いますが、残念ながら多くの方は「土地探し」から始めます。

 

家を建てる流れとしては

1.インターネットや不動産屋へまわり、土地を探す

2.建物を依頼する工務店やハウスメーカーを探して、設計の依頼をする

3.建物の見積書が上がってきたら、土地と建物とセットにして、銀行へ住宅ローンの申し込みに行く。

 

これが多くの方が想像する家づくりの流れで、実際にこのように動かれる方も多いのではないでしょうか。

でも、残念ながら、これは家づくりを失敗する典型的なパターンです。

 

この間違いパターンで進めていった多くの方が

・土地に予算を使いすぎて理想の建物が叶わなかった

・無理な借入金額まで予算を伸ばさないといけないはめになった

 

このような事態が多く見受けられます。

これでは家づくりはもちろん、新居完成後の新生活は楽しめません。

 

では、どういう流れで家づくりを進めていけばよいのでしょうか?

 

注文住宅の家づくりで失敗しないためには、上記で提示した3つの流れを「逆から」進めていくべきです。

 

つまり、まずはじめにするべきことは「資金計画」を立てることです。

一体、いくら借入することができるのか?

そして、その中から実際にいくらまで借りようと考えるのか?

 

これを知ることが重要です。

 

ネット上や雑誌では

「年収の〇倍までが借入の目安」

なんてことも書いていたりしますが、住宅ローンの借り入れで「年収」はもちろん、重要な審査項目です。

 

ですが、実際は年収以外に多くのことを審査対象として、お客様を判断しています。

・現在および過去の借入状況

→若い時に消費金融に借りたことないですか?奨学金の返済はしていませんか?

 

・延滞した過去の有無

→携帯電話を分割して購入した方で、ついうっかり携帯料金の引き落としの際に残高不足だったことがあるなんて方いませんか??

 

・現在の住居の居住年数

→コロコロと転居を繰り返していたり、現在の居住年数が短いと不利に評価されることも

・自己資金の有無

→実家で親と同居中であれば自己資金が貯まっているはずなのに自己資金が少ないと不利に評価されますよ。

 

・勤務先や職種

→勤務先も金融機関は当然にランク付けして評価対象としますし、歩合給の割合が多い営業などの場合は、他の職種の方と評価の方法が異なる場合もあり

 

など、列挙していくときりが無いのですが、年収だけで住宅ローンの審査が行われるわけではないということです。

 

ですので、注文住宅で家を建てる際に一番にすべきは、住宅ローンの状況を把握することです。

 

借入総額がわかれば、

家づくりの予算=自己資金+住宅ローン借り入れ額

となり、総額が明確になります。

 

そうなると、土地予算+建物予算+諸費用=家づくり総額

となるわけですから、建物や土地の予算配分を明確にすることができた状態で、工務店探しや土地探しが安心してスタートを切れます。

 

いくら理想の建物の夢を描いても、素敵な土地が見つかっても、借入が希望どうりできなければ、夢のままで終わってしまうのです。

まずは「お金」のことは、しっかりクリアにしておきましょう。

では、資金計画をしっかりと立てて、いくら借入できるのか、借入希望額を借りた場合に月々の返済額はいくらぐらいになるのかを把握したら次は何をするのか?

次にすべきは、、、、土地探し、、、ではありません。

 

建物のプランニングをしましょう。

 

「土地がまだ持っていないのに、どうやって建物のプランを作成して、見積もりをつくるの?」

と、思われたかもしれません。

 

もちろん、土地が確定していない以上、建物の金額も確定はしません。

 

しかし、仮の条件下ではどうでしょうか?

「○○市の○○エリアで3LDKの木造2階建て」

「1階の間取りは~、2階の間取りは~」

「無垢スギフローリングに、リビングだけは漆喰を塗りたい」

「太陽光発電は3kwほどは載せたいな」

 

このようなラフなご要望なら今でも思いつくはずです。

そして、仮に土地の条件が「道路や隣地との高低差がなく、更地で、給排水完備で、地盤改良工事が不要の土地」という場合だったら、建物の設計や見積もりは可能なのです。

 

もちろん土地が実際に見つかった場合に、その土地に古家があれば解体工事費は必要でしょうし、高低差があれば深基礎なども必要かもしれません。

それら土地の付帯条件にともなう工事費用はあくまで「土地の予算」として計算すればいいのです。

 

つまり、上記の場合であれば土地の予算=土地購入費用+古家の解体費用+深基礎工事費用

と考えれば、いったんは建物の予算を出すことは可能なはずです。

 

こうして建物の設計士をし、そしてそれに基づいて見積もりを作成してもらえば、建物の予算もしっかりと立ちます。

 

つまり、これまで借入総額や自己資金から「家づくりの総予算」を知ることができました。

その家づくり総予算から諸費用を差し引きすると、「土地の予算+建物の予算」が計算されます。

 

そして上記のように「建物の予算」が大枠がわかると、結果どうでしょうか?

 

家づくり総予算ー諸費用ー建物の予算=土地の予算

を計算することができましたね。

 

つまり、家づくりでいくら予算を組むのか、そのための借入金額は希望通り借入できるのかを確定させ、諸費用を出し、建物の予算を出せば、「適正な土地の予算」を出すことができるのです。

 

この「適正な土地予算」を知ってからはじめて、「土地探し」をスタートすべきです。

そうすることで、土地に予算を使いすぎて、理想の建物が叶えられない・・無理な借入を余儀なくされた・・・なんて事態にはなりません。

 

この適正な土地予算を把握していれば、土地を探していく中で、

「土地の予算では今のエリアだけ探していても見つからないからエリアを広げよう」

「土地の予算が少ない気がするから、家づくりの総予算を上げるか家族会議しよう」

などの問題点が発生し、土地探しが行き詰っても、根拠のある建設的な話し合いや検討ができ、次のステップへ進めるのです。

 

家づくりで一番時間がかかりやすいのが「土地探し」です。

だからこそ、むやみやたらにネットやチラシで土地探しをするのではなく、計画建てて土地を探すことが、注文住宅を成功させるコツです。