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施主支給の工務店の対応

2018-07-27

注文住宅は、分譲住宅とは違いその設計の自由さから憧れをもっている方も多いと思います。

若いファミリー世帯なら、土地を購入して注文住宅というのも、最近は大変人気です。

また、実家などの古家を解体して新しく建てなおす建て替えも、やはり人気の定番です。

 

そんな注文住宅や建て替えで、人気が高いのがDIYや施主支給です。

DIY=施主自身で工事の一部をおこなうものです。

フロアや木部の塗装、アクセントとなる内装タイル貼り、小物を置いたりするカウンターの設置や、内装しっくい塗りなど多岐にわたります。

一方、施主支給は、建て主自ら商品を提供するものです。

タイルや、洗面台、小物カウンターや収納、ガラスブロックやステンドグラスなど、施主様のこだわりで独自に入手し、提供されることが多いのが施主支給の特徴です。

 

注文住宅=施主支給OK!?

さて、注文住宅=何でも自由に設計し、家を建てられる!

と思われている方も多いと思いますが、一般的に注文住宅では何でも可というのは非常に少ないです。

多くのハウスメーカーや工務店では、社内で設計基準や、標準仕様およびオプション工事を一定の範囲内で制限しています。

ですので、場合によっては、取り扱いしないメーカーなどもあり、また構造材や断熱材などの躯体となるところは、全く要望を伝えられないことも多々。

 

となると・・・施主支給というカタチを嫌がるハウスメーカーや工務店はかなり多いのです。

感覚的には、90%以上のハウスメーカーや工務店では、施主支給は駄目というところが多いのではないでしょうか。

当社で建てられたお客様からも、「他社では施主支給は断られた」と、多くの方がおっしゃっていました。

 

なぜ施主支給は嫌がられる!?

このように多くのハウスメーカーや工務店では、「施主支給=できない」という対応が多いのですが、一体なぜでしょうか?

これはハウスメーカーや工務店が「お客様目線」に立っているのか?「業社自身の側に立った目線」なのかで対応が分かれるといえます。

工務店等が「お客様目線」に立った家づくりをしているのであれば、当然に「施主支給OK」と、判断するはずです。

施主支給を希望される多くのお客様は、施主支給することで少しでも安く押えられるところは押えたいという思いとともに、メーカー品ではないオリジナリティある商品を家づくりに取り入れたいという方が多くおられます。

それはまさに施主様の家づくりへの強い「想い」です。

その「想い」に応えようとするのであれば、当然に「施主支給OK」となるのが、普通です。

 

ですが、多くのハウスメーカーや工務店は「施主支給は対応していません」となっています。

これは「業社自身の側に立った目線」で、家づくりをおこなっているからではないでしょうか?

「施主支給」の場合、その商品の納期の連絡や、場合によっては納まりの事前確認を工務店・ハウスメーカー側でおこなわなければなりません。

これらは担当者や現場監督と、施主様と連絡を密におこなわなければならないので、その作業効率の悪さから「施主支給不可」という対応になっていることが多いように思われます。

 

ですが、こだわりを持った家づくりの一貫として施主支給は今後ますます増えてくるものと思われるため、注文住宅をおこなう工務店・ハウスメーカーにはその対応が今以上に求められるのではないかと思います。

 

施主支給の注意点

施主支給をする場合の注意点がやはり「品質の問題とメンテナンス」です。

森田建設でも、多くの施主支給の工事や取り付けなどをさせていただきました。

問題なく利用している場合が多いのですが、やはり一部問題が出た事例も見受けられます。

 

・キッチンの付属のパッキンが適合していないもので、水漏れが起きた

・エクステリア水道で、不良品のため水が止まらなくなった

・建具の調整のためだけに片道4時間かけて2名で来られて、8万円の補修メンテナンス費を取られた

・建具の勝手(右勝手・左勝手)を間違えており、再度の取り寄せとなった

など、品質の問題や、引渡後のメンテナンスで一部問題も起きています。

 

施主支給では、その安さに魅力を感じて購入するということもあると思います。

しかし、このように不具合やメンテナンスで商品価格以上の補修費が発生して、後悔されている方も多くおられます。

施主支給の場合は、補修などは一般的に工務店・ハウスメーカー側では対応しない・できないことも多いので、金額の安さやデザイン性だけにとらわれずに、品質の良さや、メンテナンスへの対応力も十分に把握した上で、施主支給をおこなっていただきたいものです。